ピラミッドの外からピラミッドの形を変えていく(グッバイ公務員 #18)

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元県庁職員、公務員歴14年の

ストーリークリエイター

ハル(@harumizuki423)です。

 

この記事は、ぼくの著書「グッバイ公務員」の

エピソード#18 「ピラミッドの外からピラミッドの形を変えていく」の内容を無料公開しているものになります。

 

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あらためて第2章の内容から、ぼくからみた公務員の良いところと、悪いところを客観的にまとめてみました。

 


【公務員の良いところ】

  • 住民の生活に関わる多種多様な部署で業務を経験できる
  • 地域や住民のために熱心に働く職員も中にはいる
  • 社会問題を解決しなくても勤務すれば毎月給料がもらえる
  • 出産・育休からの復帰がしやすい 
  • 各種諸手当が豊富で休暇もとりやすい

 


【公務員の悪い、心配なところ】 

  • ピラミッド構造で、定年間近の上層部が実権を握っている
  • 指示されたことしかしない職員が大半を占め、共創が難しい 
  • 業界内の「当たり前」や「前例」を重視しすぎる
  • テクノロジーが進歩しても導入しないため業務効率が悪い
  • 自治体が財政破綻すると給料の減額や解雇の可能性もある

 

「良いところ」の補足として、ぼくには尊敬する公務員がいます。

それは、奈良市役所の広報戦略課の高松明弘さん。

高松明弘さん

高松明弘さん @takamatoo

 

役所内では、動画広報やSNSを担当していて、中でも人気アーティストの井上涼さんとコラボして「18歳選挙権」の啓発をテーマ制作した『エンジェルは選挙権がお好き』は、約48万回再生(20189月現在)となっています。

 

既成観念にとらわれない企画力と行動力を持ち、奈良をもっとおもしろくするプロジェクト「編集奈良」の代表も務め、地域の中に入り込んで公私問わず奈良市のために活動している人です。

退職前の20182月から3ヶ月間かけて高松さんの活動に密着し、ドキュメンタリームービーを制作しているので、ぜひ見ていただきたいです。

 

▼関連記事

古都・奈良の公務員 高松明弘の人生ストーリー

 

 

ここに挙げた「悪いところ」がぼくの公務員を退職した理由になるのですが、この第3章で具体的にお伝えしていきます。まず、最も問題なのが、「ピラミッド構造で、定年間近の上層部が実権を握っている」ということです。

 

「上司と部下」というのは役割の違いこそあれ、対等な立場でモノを言い合える水平な関係であるべきだと思うのですが、役所内では、部下が上司に向かって意見を言うと「生意気なやつだ」と思われることは少なくありません。 

 

ぼくがPR業務をおこなっていた12年目の時、上司とうまくコミュニケーションがとれませんでした。

 

少し具体的に言うと、SNSで発信するコンテンツについて提案をした時に、「これをやって責任をとるのは誰や? ぼくなんやから、もうこの話は終わりや、ぼくがアカンいうたらアカンねや!と頭ごなしに言われた経験がありました。 

決裁権のない若手職員は、いくら時流を感じたり先進的事例を学んで、政策やアイデアを提案しても、失敗を良しとしない上司から「そんなのダメだ!」と言われたら実行に移すことができないのです。 

組織の意思決定は「上司のハンコ」で決まります。「定年まであと……」と既得権益にしがみつき、自分の保身を考えている人に権限があることは住民にとって悲劇でしかありません。

 

 

▼自治体組織は未だに情報革命後の時代に適応できていない

産業革命後、特に戦後の高度経済成長期は人口が増えていくに伴い、あらゆる「モノ」の大量生産を行うために、労働者が機械のように働いて商品を生み出すことが必要な時代でした。

その時代であれば、資本家や経営者は労働者に対して「言われた通りにしっかり働け!」と上下関係を主張しながら管理する役割として機能したでしょう。 

しかし、情報革命後の「モノ」が溢れている今の時代は、ライフスタイルや、ニーズも多様化しています。量よりも質、付加価値の高いオーダーメイド型の商品・サービスを求めている傾向が見られます。

 

そのようなニーズに応えるためには、世代を越えた職員同士が対等な関係でチームを組む必要があります。そして、「時代の変化に合わせて見直すべき常識」を疑い、それぞれのアイデアや能力をかけ合わせながら革新的な商品・サービスを「共創」していく組織運営が必要になっているのです。

 

ぼくが思う、理想的な「共創」の先進的事例を紹介します。

201656日に放送された『アナザースカイ』というテレビ番組で、ウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」の代表の猪子寿之さんが出演して話されていた内容にぼくの心は鷲掴みされました。

シンガポールでデジタルアートの個展の準備をする猪子さんを密着するものでしたが、その話の内容の中に「共創」というキーワードが出てきたのです。

「いろんな専門性がある人たちと一緒に何かを作っていくことが重要になっていく。学校はね、宿題も個人でやってね、テストも個人の能力を測って、現実的には社会に出たらチームで作るのに、今の学校だと個人主義が叩き込まれているわけですよね。昔はさ、もっと自由に創造していたと思うんだけどね」(放送内容より引用)

 

「集団的創造をする場所を作り、その中に身を置きたいと思ってチームラボっていう場所を作って自分たちがそこに身を置くことで自分自身もクリエイティブになれたと思うし共同的な人間になれたと思っていて」(放送内容より引用)

 

「個人だとさ、ただの田舎の人だし俺。賢い人なんて腐るほどいるし、自ら場所を作り、その場所に身を置くことで自らを変えようと思った」(放送内容より引用)

 

チームラボは、ピラミッド型の組織運営をとっていません。

水平で横並びの組織運営をとり、プログラマー・エンジニア、数学者、建築家、デザイナー、アニメーター、絵師など、様々なスペシャリストでチームを構成し、様々なプロジェクトに取り組んでいます。会社には社長室はなく、猪子さんも一社員としてデスクを並べています。

 

年齢に関係なく、「こんなアイデアどうですか?」と自己表現ができたり、「オカシイ」と思ったら声をあげられる関係がベースにあるからこそ、個々の能力が最大限に発揮でき、革新的な商品やサービスを生み出していくことができます。

 

 

公務員試験に向けて努力している大学生に伝えたいこと

これからの時代は、企業や役所に頼らずとも生きていける「武器」を持っておくことが大切です。

どうしても就職したい役所や企業があったとしても、できれば学生のうちに好きなことに没頭し、「武器」を作っておきましょう。

なぜこんなことを言っているのかというと、「いつでも辞められる」という気持ちがあれば、パワハラ上司に嫌がらせされたり、保守的な上司に邪魔をされたとしても、真っ向から議論できるからです。公務員の仕事の本質は、社会貢献であり、上司貢献ではありません。

 

辞めたいけど辞められない

仕事を辞めても自分には能力がないから暮らしていけない

 

上司の顔色を伺いながらホンネを我慢して働いている大人が世の中にいます。あなたにはそんなふうになってほしくありません。悔しい思いをするだろうし、そんな自分はダサいじゃないですか。

 

この社会には、「上司と部下」だけでなく、「親と子ども」、「教師と生徒」も上下関係で成り立っています。

客観的に見ても、言い負かされやすいのはこれから未来を作っていく子どもや若者。 

ぼくは、このことに違和感を抱き、世の中のあらゆる上下関係を溶かして水平関係にしたいと考え、あるプロジェクトを構想しました。

 

それを「ルイーダ(仮)プロジェクト」と言うんですが、詳しくは、第4章でお話します。

ピラミッドの外からピラミッドの形を変えていくのです。

 

***

 

著書の紹介

この著書「グッバイ公務員」では、

公務員として14年間勤務したぼくの経験エピソードや、

今の時代に公務員になることのメリット・デメリットを紹介しています。

 

全国の書店、Amazon楽天ブックスオンラインストア(サイン本)にて販売しているので、この記事を読んで興味をもたれた方は、チェックしていただけるとうれしいです。

 

 

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公務員になるか民間企業に就職するか迷われている大学生のあなたへ

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

HARU/ストーリークリエイター

35歳、2児の父だけど公務員歴14年で退職してフリーランスに。著書『グッバイ公務員』を書籍化するためクラウドファンディングを行ったところ、38日間で115人から609,806円を支援してもらいSUCCESS!!/”安定を捨てての挑戦”を身をもって示します。職業:ストーリークリエイター