「綺麗でいたい」
「自分に自信を持てるようになりたい」
そう思いながら時間やお金を費やしても結果が出ない、続けられない。
そんなふうに1人で自己嫌悪に陥っている人もいるのではないだろうか。

エステティシャンのるーみん(@rumin424)
過去の彼女もそんな一人だった。
美容業界に身を置いて約10年が経ち、このうちに関わった女性の数は7000人以上。

2019年4月某日—。
彼女は京都の烏丸御池近くにある「Cafe キャンディ京都」で朝活イベントを開催していた。
平日の午前中にも関わらず約10名が参加。
自己紹介をおこなった後、読書タイムをとり、その感想をシェアしあう。

▼参加者:大柳さん
『食事のせいで、死なないために』を読んでの感想
本の帯に「病気を治すのはメスではなくフォークだ」って書いてある通り、病院に行く前の予防策がしっかり載っていました。
ぼくも飲食店をしているのでやっぱり食事ってすごく大事なんですよ。
この本の内容はすごく参考になりました。
るーみんさんが食育の大切さを伝えられているのをTwitterで知って今日は参加しました。初めてお会いできてうれしいです。

イベント後の集合写真
Contents
拒食から知った食の大切さ。エステティシャンるーみんのストーリー

Q:普段はエステティシャンとしてどういった活動をされてるんですか??
▼るーみん
京都市内にあるエステでエステティシャンとして施術とカウンセリングを担当しています。
内容としては、フェイシャルと痩身、脱毛、バストアップですね。


—2018年にはエステティックグランプリのエリアファイナルまで進んだ。
日本よりも海外の方がエステティシャンの地位が高いらしい。
海外でも働くこともできるように国際ライセンスINFAも取得済みだ。


身も心もスッキリしました!
自分に自信がついて生まれ変わったみたいです!
ありがとうございます!

いつもいつもマッサージに癒されてます。
ここに来ることが自分へのご褒美です。
いつもありがとうございます。
Q:エステティシャンの仕事でやりがいを感じるのはどういう時ですか??
▼るーみん
お客様が『気持ちよかった〜』と言って笑顔で帰っていかれる姿を見ると、自分も嬉しくなります。
「アドバイスしてくれたおかげで食欲が落ち着いた、痩せれた」
「肌が綺麗になった」
「生理痛がマシになった」
などの身体の変化を実感してもらえると伝えられて良かったと思うし、やりがいを感じます。
自分の経験や学んだことが役に立つのが嬉しいです!

写真:この日の朝活の様子
Q:今日は朝活イベントをされてましたけど、こういう活動はよくされてるんですか?
▼るーみん
これまでは大阪で3年ほど女性限定のイベントをしてきたんですけど、京都では今回が初めてなんです。


▼るーみん
朝食を食べながら、長所のアウトプットの仕方だったりバレンタイン前に理想のパートナーを考えたり。
あ!そういえば、ビックリなんですけど、バレンタイン前に理想のパートナーを考えたことがきっかけで、本当にその理想のパートナーと出会って結婚した人もいるんですよ。
Q:ドラマみたいな話ですね!(笑)でも、自分の理想のパートナーってゆっくり考えないですもんね忙しいと。
▼るーみん
朝活は、参加者同士で「こういう夢がある」ってシェアしてもらって、みんなの背中を押すっていう感じで関わらせてもらっています。2ヶ月に1回ほど開催してきたので、、、これまで延べ120名以上に参加していただいてますね。

Q:食育のイベントはいつからされてるんですか?
▼るーみん
2019年に入ってからなんですけど、3回開催しています。
イベントの内容としては、体の不調や食生活をどうしたら良いか悩んでいる人にすぐ実践してもらえる知識をシェアしたり、相談をしていただいてます。
食育のイベント参加者の声
食生活をまた1から見直そうと思いました。
身体の声を聞くことの大切さを改めて感じました
るーみんさんの過去にすごく共感しました!
私のことを言ってるのかな?と思ってしまいました。(笑)
忙しくて食事のことを後回しにしてしまってましたが、ちゃんと考えようと思えました!
—なぜ彼女は、美容業界のフィールドで
活動することにしたのか?
また、「食」の大切さを伝える理由とは??
るーみんの人生ストーリーに迫ってみた。
SPONSORED LINK
なぜ、るーみんは美容業界で働くことにしたのか

Q:なぜ美容・エステティシャンの道に進もうと思ったんですか?
▼るーみん
思春期の頃の私は、太ってたし、ニキビ肌だったし、細い目も嫌だったし、脚や背中が筋肉質だったり…挙げだしたらキリが無いほど外見にコンプレックスを持っていて自分のことを嫌いだったんですよ。可愛い女の子が羨ましくて。
女の子は可愛いとグループの中心にもなれるから発言権もあるから、みんな『可愛い子の言うことを聞く』っていう上下関係が存在しちゃうんですよね。
逆に可愛くなかったり、太ってたりすると男子のイジリの標的にもなることもあるし。
思春期の頃に周りからそういう評価をされると自分の存在自体に自信がなくなりやすいんですよね。
そういった経験があったので外見にコンプレックスを持ってたし、自己肯定感が低かったんです。
だから美に対しての憧れはこの時期に生まれてました。

写真:Twitterのプロフィール画像
Q:今は顔出しをして情報を発信されてるんでそんなふうに悩んだ経験があるとは全く思いませんでした。
▼るーみん
今でこそ、自己肯定感は上がっているけど、褒められるとどう反応していいか分からなくて、「いやいや、そんなことないですよ」と謙遜してばかりでした。
中学生の頃、男子からのイジリや女子の上下関係から抜け出したくて、「どうやったら綺麗になれるかな?」って考え始めて、雑誌を読み漁ったり、お母さんの化粧品を使ってみたり、通販の商品を買ってみたり、いろいろ試すようになって。高校生にあがるタイミングでダイエットに目覚めたんです。
Q:どんなふうにダイエットをしていったんですか?
▼るーみん
高校は自転車通学だったんで、それとダンス部に入って活動をやり始めると勝手に体重が落ち始めました。
でも、そこからさらに体重を落とすために、
- 夕方18時以降食べない
- 朝にドカ食い→昼サラダ→夜おかずのみ
- 空腹はガムで紛らわす
っていう3原則を作って守りました。
そしたらストレスがすごくて。
この3原則で我慢し続けていると拒食症の症状が出始めたんです。
その当時はそれが拒食症だとは気づいてなかったんですけどね。
10kg痩せたものの拒食症になり生理が8ヶ月止まった

Q:ダイエットをすると決めたのに食べ物を口にする自分に罪悪感をもったりしていましたか?
▼るーみん
そうですね。
例えば甘いものが食べたくなっても、カロリー表示を確認しては「あ、これはダメだ」と商品棚に戻したり。
でも我慢ができずに買って食べてしまって、食べた後の罪悪感で気分の浮き沈みがすごかったです。
拒食症も進行していって…食べ物を一度はそれを口に含むものの、ティッシュに吐き出してしまってましたね。
食べ物を粗末にしながら『私、なにしてるんだろう…』と落ち込むこともありましたし。
でも、その時は本当になんとかして痩せたかったんです。

Q:どれくらいの期間でどれくらい体重は落ちていったんですか?
▼るーみん
約半年後に10kgの減量に成功したんですけど、それと引き換えに生理が約8ヶ月間止まったり、白髪が生えるなどいろんな症状が出始めていました。
太ることへの異常な不安があるから食べても吐き出したりで。
明らかに身体からSTOP信号が出ていました。
そんな状態にまでなると友達からは「まともに食べてるとこ見たことない」と言われるし、久しぶりに会った人からは「病気?大丈夫?」と心配されてました。
Q:ご家族も心配してたんじゃないですか?
▼るーみん
はい、母にもかなり心配をかけました。
女で一つで育ててくれていた中で娘がどんどんやせ痩けていく姿を見るのは心配だったと思います。
でも、私は自分の身体を追い詰めていってしまうので、母が病院に連れて行ってくれたんです。
「心配だしちょっと見てもらっといた方が良くない?」って。
お母さんがもともと通っていた病院へ一緒に行きました。
拒食症って軽度〜重度でかなり幅があるんですけど、私は軽度でわりと改善しやすかったです。
ストレスがかかった時以外は食事については改善していきました。
「女性としての綺麗とは何か」を考え、食事を大事にするように
Q:高校を卒業してから美容業界へ進まれたんですよね??
▼るーみん
高校卒業後は、美容に興味が強かったことやご縁もあって、エステ業界へ進みました。
いろんな研修やセミナーに行って知識をつけたり、実際にサプリメントを試したり、ファスティングをしてみたり美容のためにいろいろを試していくようになります。
でも、お客様と向き合う中で実感したのは「心身の健康の上に美は成り立つ」ということに気づきました。
学生時代の私は体重の“数字”ばかり見ていたんですよ…。
体重がモデルさんみたいでも生理が止まってしまうほどの状態では、本来の生殖機能を果たせないし、男性から見ても本能的に「この人魅力があるなぁ」と感じれてもらえないですよね。
Q:なるほど、体重ばかりを気にしていると食事も心から味わえなかったのでは?
▼るーみん
いつも体重が増えるんじゃないかという不安を抱えながらの食事してました。
生きるために欠かせない食事に対して感謝どころか満足に楽しむこともできない状態だったので、“心身の健康”からは程遠かったですね。
勤務3年目くらいの時期に『食』について深く考えるようになったんです。
Q:体の外からではなく、食事を通じて体の中から美について考えるようになったということですね。
▼るーみん
例えば、
「どんな物を食べると身体に良いんだろう?」
「身体も心も元気に見える人って何を食べてるんだろう?」
「食べても太らない人はなんでだろう?」
「過食してしまう原因は?」
などなどいろいろ考えたんです。
それで最終的に行き着いたのは、『自然な状態に近づけること』でした。

Q:『自然な状態に近づけること』とは??
▼るーみん
本来、昔から人間が食べていた「自然から採れるもの」を食べるということですね。
日本のこの土地で農家さんが心を込めて作られたものを食ベることが、私たちの身体のエネルギーを最大限にまで高めてくれるんだと気づいたんです。


▼るーみん
キレやすい子どもや鬱になる人も増えていますよね?
私もダイエットで偏った食事をしている時は正直、精神的に不安定でした。
でも、そういう経験をしている私だからこそ、「食生活は体に影響を及ぼしちゃいますよ」「あなたに今必要な食べ物はこれですよ」と伝えられるし、もっと伝えて元気でいてもらいたいんです。
食を大切にすることは、自分の未来を良くすること

Q:食育の活動で大事にしている信念は??
▼るーみん
食べるとは『人』を『良くする』と書きますよね?
食を大切にすることは、自分を大切にすること。
自分を大切にすることは、未来を大切にすることなんです。
もちろん、好きなものを食べることは否定しません。
でも、身体がしんどくならないようにしてもらいたいんですよね。
身体が喜ぶものを食べて、自分を気遣ってあげてほしいなって。
昔の私のように体重を気にしていたり、外見だけの美にこだわって自分を傷つけていたり「今の自分は嫌いだ」と思っている世の中の女性に伝えたいのはこのことです。

Q:男性も仕事や他のことを優先にして健康を考えない人も多いですよね。
▼るーみん
男性も食を疎かにしてしまうと、叶えたい夢とか目標に挑戦できなかったり妨げになることもありますよね。
身体が万全じゃないと全力は出せないってことです。
だから私は食を通して、男性を活力に溢れさせたいし、女性を美しく輝かせていきたいんですよ。
今後の夢・目標

▼るーみん
活動の方向性としては「過去の自分より今の自分の方が好き」と言える人を増やしたいです。
やっぱり「自分の体調が良ければ見た目や中身のことでもやりたい事に全力で取り組める」って思うし。
私は、「食」を見つめ直して自分のことが好きになれたので、食で『過去の自分より今の自分の方が好き』になれるようにお手伝いしたいなって。
その為に食育集団を作りたいと思っています。
Q:食育集団ってどんなことをする仲間ですか??
▼るーみん
みんなでSNSとかで情報発信をしたり、企業や学校に食の大切さと可能性をお伝えしていきたいんです。
「私も一緒にやりたい!」と思ってもらえたらめっちゃうれしいです。
大人も子どもも、男性も女性も、自分の身体と食に向き合って、美味しい健康的な食事を楽しんでもらえるようにがんばっていきます。

るーみんの人生を変えた1冊『フィットフォーライフ』
▼るーみん
3年前、私が25歳の時、雑誌『25ans』のコラムを書いている東谷愛さんが「食事とか美容について 勉強したいならこんな本があるよ」って紹介してくれたことがキッカケで読みました。
感想としては、 「本来人間が取るべき食べ物ってこういうものなんだ」 って思いました。
この本を読むまでは お肉が好きだったんですよ。
でも動物性タンパク質の取りすぎはよくなくて。
この本に書いてる通りに 実践したら、生理痛がかなりひどかったけど薬を全く飲まずにすむくらい改善したり、胃腸が弱くて胃もたれしてたのが改善しました。
私に必要だったのは、ガムシャラにやる気持ちよりも、この本の知識だったんです。
同じように悩んでいる人は、この知識を取り入れてみてはどうでしょうか。

▼るーみん(川俣るみ)
生年月日:4月24日生まれ
出身地:滋賀県
▼取得資格
▼るーみんのSNS・ブログ
Twitter(@rumin424)
Instagram(@ru_min424)
▼人生を変えた一冊
フィット・フォー・ライフ 健康長寿には「不滅の原則」があった! [ ハーヴィ・ダイアモンド ]
▼製作・著作
HARU(@harumizuki423)
HARUの作品・ストーリーギャラリー

HARUが取材している挑戦者たちのストーリーを紹介しています。
関連記事:HARUの作品・ストーリーギャラリー